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第20話 『下町の太陽』

エノケンが歌う「渡辺のジュースの素です。もう一杯」という渡辺製菓のテレビコマーシャルが流れていたころ、「下町の空に輝く太陽は~」で始まる倍賞千恵子の『下町の太陽』もよく聞いた。

エノケンのコマーシャルと『下町の太陽』、この二つにはなんのつながりもないが、浅草とは縁が深いという共通点がある。

エノケンは浅草オペラで初舞台を踏み、浅草寺の脇で「カジノ・フォーリー」を旗揚げし、玉木座で「プペ・ダンサント」に加わった。浅草あってのエノケンだった。

一方、『下町の太陽』は昭和三十七年に倍賞千恵子が歌い、翌年に映画となった。曲名からして浅草で流行らないわけがない。しかも映画は浅草に近い東武線の曳舟駅、京成線の京成曳舟駅近くにあった資生堂の石けん工場が舞台となっていた。浅草にいるおかあさんたちも、おねえさんたちも、お手伝いさんたちも、みんな、『下町の太陽』を歌った。

 

倍賞千恵子が歌う『下町の太陽』は流行ったころ、『下町の太陽』を歌いながら現れる人がいた。
「浅草のおかあさん」の会社で働く山根さんだった。
山根さんは古くから浅草のおかあさんの会社にいた女性事務員だったが、同じ会社の若手職員に恋をしたことからこの物語は始まる。
二人の年齢差を考えると、最初はおねえさん的存在だったことは間違いないが、二人の仲は進展した。
山根さんはうれしくて仕方がなく、『下町の太陽』の曲に乗って、そこかしこに現れた。

 

浅草のおかあさん
第20話 『下町の太陽』 から

 

浅草中の人が心配した恋愛事件があった。
「浅草のおかあさん」は黙って二人の話を聞いた。(写真は田原町交差点)

 

冒頭の画像はAmazon prime videoからお借りしました。

 

昭和の時代から平成にかけて「浅草のおかあさん」と呼ばれた女性がいた。
浅草のおかあさん

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