私は、この写真集の表紙を長い間見つめながら、世の中には、表現ができないものがまだ残っていることを知った。 写真集には、「ラオ屋[昭和44年]雷門」とある。 私は、たしかにこんな情景を見ていたのである。 『写 […]
『隅田川暮色』と「浅草のおかあさん」
「地下鉄の長い通路をぬけて雷門口の階段を上ると、地上はまぶしいほど明るい」 この一文から、この小説は始まる。 冴子はよそよそしくなった浅草の町が目に入る。 浅草で育った冴子には久しぶりの浅草だった。 昭和35年の夏である […]
『伝説の女傑 浅草ロック座の母』
「徳」にはいろいろな意味がある。 精神の修養を指す場合もあるし、神仏などの恩恵、めぐみを指す場合もある。 また、富とか財産を指す場合もあるし、生まれつき備わった天性を指す場合もある。 そんなことを総合的に考えると、本の著 […]
『浅草ー土地の記憶』
著者は巻末で「土地の歳月に比べれば一人の記憶は、ほんとうに短い間のことである。それも書き残す人間がいなければ、見る見る闇に消えていく。幸い浅草は、ほぼ連続して、書き手を得てきている」と述べている。 この本は […]
パンのペリカンの本を見つけた!
商品は、食パンとロールパンだけ。それでも行列ができ、昼には売り切れる店。 それが、浅草は寿町にあるパンのペリカンだ。 ペリカンのパンについては、いろいろな人がいろいろな表現をしているが、まずは食べてみること […]
『新版 史跡をたずねて―下谷・浅草ー』
浅草文化観光センターで購入した。 台東区が発行した本だが、この本には、上野・浅草の史跡、文化財がずらりと載っている。史跡のガイドブックと考えてもらえばいい。 そして、初版の昭和59年から平成18年に至るまで、なんと10刷 […]
『絵と写真でたどる 台東の文化と観光』
浅草文化観光センターで購入したものである。 台東区の発行であり、台東区発足60周年記念として出版されているだけに、貴重な写真と画が掲載されている。 もちろんこの本には、上野・浅草を中心とした台東区の文化と歴 […]
『すみだ川・新橋夜話 他一篇』
主人公長吉の芸妓になった幼馴染お糸への思いを、隅田川両岸を舞台に、詩情豊かに描いた名作。 浅草を愛した文豪永井荷風は、何を描きかったのだろうか。 このことは、著者の訪欧と関係がある。『すみだ川』に描写された […]
『図説 浅草寺ー今むかし』
編集・発行が金龍山浅草寺だから、浅草寺の公式本である。 浅草について、曖昧な知識をたしかにしようと思っている人には打って付けの本である。 しかし、中古本でしか入手できない。 この本の魅力の一つは、図、縁起が […]
『浮世絵画集 名刹 待乳山聖天と周辺地域』
待乳山聖天を訪れたら、浮世絵展「待乳山と隅田川」をやっていた。 そこで購入したのが、この本である。 待乳山は江戸時代、風光明媚な名所として知られ、多くの浮世絵にも描かれている。 そして、多くの浮世絵が待乳山 […]