浅草のおかあさん

先生を自慢し合う 浅草のおかあさんたち

2023.05.02更新 浅草にいるおかあさんたちをつくづく誇りに思うときがある。 おかあさんたちが、子供の先生を自慢しあうのを、聞くときだ。 浅草のことだから、先生のことをサルだとか、カバに似ているなんてことは言う。だ […]

第5話 「被官稲荷」

「被官稲荷」は幕末の町火消であり、侠客でもあった新門辰五郎が女房の病気が治るようにと山城(京都府)の伏見稲荷に祈願して、全快したお礼に建てた稲荷である。 「被官」は文字通り官を被るという意味である。その名から就職、出世に […]

第6話 「音のヨーロー堂」

ヨーロー堂は、「雷門」の大提灯と同じ並びの雷門通り沿いにある。「雷門」の左横手にある「常盤堂雷おこし本舗本店」から数えて六軒目、一つ目の路地にぶつかる角にある。「ちんや」の並びであり、「雷門」の目と鼻の先である。 1階が […]

第7話 おかあさんと六区で映画

浅草っ子の音楽との付き合いの始まりがヨーロー堂ならば、映画との付き合いの始まりは、間違いなく六区だった。 音楽との付き合いを、おかあさんたちが取りなしてくれたが、映画との付き合いの場面にも、おかあさんたちがいた。 いまの […]

第9話 なごりを惜しむ「正華」の餃子

「正華」は「ヨーロー堂」と同じ並びの雷門通り沿いにあった。浅草の人たちは、みんな「正華」と言っていたが、一階の売店の横の壁には「正華飯店」という金文字が光っていた。 「正華」の焼き餃子に特徴があった。「正華」の餃子は肉詰 […]

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